胆大小心

結構近くを通ったようですが、夜半に雨戸を鳴らしただけで台風は通り過ぎたようです。
文字起こしの作業も飽きたら、しばらく読書タイムに切り替えです。
上田秋成の晩年の随筆『胆大小心録』。岩波文庫に入っているのですが、絶版なので古書店から送って貰いました。

内容を けなされている本居宣長の記念館のサイトから引用しますと

上田秋成の随筆。文化5年(1808)成る。163章。異本もある。晩年の秋成が思うままに書きつづったもの。というより大半は毒舌。
京都は「不義国の貧国じや」、富士谷成章は「あほう」、書家・加藤千蔭は字もたいしたことがないし歌も下手で文盲だが、上手いこと大黒様が家に入ったので繁盛するだけだ。宣長は「尊大のおや玉」で、「ひが事をいふて也とも弟子ほしや古事記伝兵衛と人はいふとも」 と言いたい放題。その中にも、自分の生い立ちや、また狐や狸が人を化かすことを真面目に論じ、秋成という人を知る上では欠かすことが出来ない資料である。

とあります。京都人をけなすことけなすこと、どこぞのセンセにも『京都嫌い』という本が在りましたが、さすがにこちらが上手です。といって大坂を褒めるわけでもない。町と田舎、というか秋成のお眼鏡にかなわないのは「田舎者」ということでしょう。ちょっとイヤミが過ぎる感じもしますが、これが雨月物語や春雨物語の作者なのでしかたがない。徹底的な町人目線でしかも身分を超えていく見識と自信がある。江戸時代の底力を感じますね。
「胆大小心」というタイトルも意味深です。しかし、よくぞ伝わったというきがしまする。

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by seta_shijimi | 2017-08-08 06:38 | Comments(0)