コートを出した

今季初めてコートを出しました。
まだ、ダウンのライナーはつけませんが、やはりほっとしますね。
モンベルのコートだけど、特にアウトドア仕様ではなく、フツーのステンカラーコート。
たぶん生地が特殊なのかな。軽いですね。
コートを初めて着たのは高校生の時です。
ベージュのステンカラーコートを学生服の上に着たら、ちょっと大人になった気がしました。
今高校生でそんな格好をするのはいないでしょうね。
その後、アウトドア的なパーカーになり
四十代以降はまたベージュのステンカラーコートに戻りました。
たぶんこれからもずっとそう。

今日は昨日触れた『カフカ寓話集』を読もうとしたのですが、
一緒にカバンに入れた池内さんの軽いゲーテ評伝『ゲーテさんこんばんは』を読み始めたら
これがとても面白くって止まらず、行き帰りの車中と待合時間でほぼ読み切ってしまいました。
「ぎょえて とは誰のことかとゲーテ言い」のゲーテですね。
『ファウスト』と『若きウェルテルの悩み』も未読なのですが、読んでみようかなと気にならせます。


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by seta_shijimi | 2016-11-30 19:36 | Comments(0)

カフカ体験

師走がすぐそこに来ていますが、ちょっと寒さは足踏み状態。
仕事場でもスタッドレタイヤにいつ履き替えるかが話題になってはいるのですが
この雨が止んだら、どうでしょうか。
私は基本電車通勤で、雪が降ったら乗らないので、スタッドレスタイヤも持ちません。
帰りの夜道に急に雪が降り出して、ヒヤヒヤしたことはありますが・・・。

まだそんな気配もない帰り道、久し振りにブックオフに寄って本を物色しました。
ブックオフも、読書人口の減少の波を受けてか、かつてほどの元気はありません。
単行本などは、かなり値を下げているように見えますが、お客さんは多くないですね。
今夜は池内紀訳の『カフカ寓話集』(岩波文庫)にしました。

始めて外国文学を意識して読んだのが、たしかカフカ。当然『変身』ですよね。
中学一年生のときでなかったかと思います。これが私のカフカ初体験。
なんとも不条理な物語で、「毒虫」になった青年が、家族に邪険にされるところなど
とくに印象に残っています。

これがまた、なかなかに面白い池内さんの「解説」によると、カフカはこんな人物。

  好んで手紙を書いた。恋人ができると、会うよりも手紙のやりとりに熱心だった。
  同じ日の朝に書き、夕方に書き、真夜中に書き、それでも足りなくて追い書きを
  送ったこともある。
  同じ女性と二度婚約して、二度とも破棄した。相手の女性は結局、べつの男性と
  結婚したが、かつて婚約した男の手紙は捨てなかった。カフカ自身は受け取った
  手紙は全部処分した。だから原書で七百頁もある『フェリーツェへの手紙』は、
  さながら奇妙な書簡体の告白録のように、ひとえに男の手紙のみを収めている。
 
カフカの作品じゃないけど、訳者の作品としては、『ある女流詩人伝』青土社 2012 が
とても印象深いですね。小ぶりの本で、装丁も感じがいい、でも内容は深刻なお話です。



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by seta_shijimi | 2016-11-29 21:02 | Comments(0)

センリョウ マンリョウ

マンリョウの実がたわわに?実りました。
隣にはセンリョウもあります。
センリョウより実のなる数が多いのでマンリョウ。
伊那谷に彷徨した俳人井月の口癖は「千両、千両」だったとか
「万両」じゃなかったのか。
百両、十両という花木もあるそうです。

迎春準備なんかで植木市が紹介されるとかならずでてきます。
来たる歳の豊穣の予祝する意味なんですね。
コーヒーの実のような深紅の彩りが、深い緑色の葉に映えます。
雨はゆっくり落ちてきます。

午後も雨はやまず、かえって雨脚が強くなってきました。
今日からしばらく男所帯なので、ここ数日間の食事をスーパーで仕入れ、
つけっぱなしにしているストーブの灯油を買い足しに行きました。
夕食は牡蠣のシチューと餃子。
私は炊事洗濯料理は一通りはやれるので
もし、一人になることがあったとしても、全然不安はありません。
でも息子たちはどうかなあ。包丁を持った姿もみたことがありませんね。
通りすがりの下の子(二回生)今聞いたら、リンゴはむけないといっています。
剥くときになったら剥くだろうともいいました。
はー、そうゆーもんかな。

食後は先日求めた井伏鱒二の『川釣り』を読みました。
タイトルからすると釣随想のようなものかとおもわせますが、
短編もあり、本当に巧みな作家だなあと感心させられました。

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by seta_shijimi | 2016-11-27 13:21 | Comments(0)

繊細な観察眼とユーモアに満ちた…… と表されるボーヴ。
初めて手にした作家です。
デビュー作『ぼくのともだち』
短編集なので帰宅後2時間ほどで読了しました。

「孤独がぼくを押しつぶす。ともだちが欲しい。本当のともだちが!」
第一次大戦の傷病で貧しい年金生活を送る青年のなんともトンチンカンなともだち(恋人)探し。
妄想が唯一のエネルギーになっているヴィクトール君。
ははーん。こーゆーオトコって洋の東西を問わずいるんですね。
おまえだよ!って。

とっても、とまではいえないけれど、結構おもしろかったですね。
戦前フランスのベストセラー作家だったのが、忘れ去られ、
何周か回っていま世界的に読まれているとか
「先の者が後になり、後の者が先になる」聖書にも書いてある通りです。
フランス人の現代作家としては、
ロジェ・グルニエ(グルニエは最高です)ぐらいしか知らないので
ボーヴも、もう何冊か読んでみましょう。


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by seta_shijimi | 2016-11-26 20:14 | Comments(0)

かい人21面相

昨日読了した『犯罪百話』のうちもう一つおもしろかった「作品」を忘れていました。
それは「かい人21面相」、グリコ森永事件の犯人による一連の脅迫状です。
我が家の近所にも出没した21面相。こうやって読むとなかなかの文才ですね。
これをアンソロジーに入れた編者もなかなかのもの。

最初の脅迫状から、休戦せんげんまで
ずーっと読んでいくと、おのずと奥深い事件の深層へと導かれていく思いがします。
ここでは関西弁、大阪弁かな、これが大きな役割を果たしていますね。
圧倒的なリアリティが湧いています。
これが標準語だと軽いでしょうね。
ご一読をお薦めします。1984年(昭和五十九年)の事件ですか、
私が就職した翌年になります。遠い昔になりました。

午後一時間だけ拘束される仕事があったので、好天でしたが遠出はできず
朝に一時間半、夕暮れまで一時間、里周りを走りました。
明日は終日雨のようです。
これから徐々に寒くなりますが、
個人的には、暑いのより寒いほうがいいですね。
引き締まっていく大気の中を走り抜けていくのは、むしろ好きかもしれません。

*街路樹も秋の見納めです
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by seta_shijimi | 2016-11-26 17:15 | Comments(0)

明るい窓

我が家の女性(老母88歳・家人xx歳)今夜はテレビに釘付け。
そう、フィギアスケートの応援に余念がありません。
ユズル君ほんまきれい!とか、足が長い!  色が白い
あのキラキラの衣装 男前 とか言いたい放題
うっとりとしております。
まさに「羽生ユズルは日本を救う」状態

男の私はその技量には感じ入りますが、
たとえば女子フィギアをこんな感じで見入るかというと
そうはならないので、これは女性固有の嗜好でしょうか。
皆様どうぞ、お楽しみください。

かわいいから男前に変貌してきた羽生君の前では
何を言っても色あせるわけですが。
今日は『犯罪百話』を速攻で読了。楽しませていただきました。
鶴見俊輔の『三面記事の世界』、
野坂昭如の『戦慄の少年院時代』
内田百閒の『泥棒三昧』がよかったですね。

帰り道本屋さんによって、次の次の一冊を求めました
エマニュエル・ホーブの『ぼくのともだち』白水社Uブックス
オビに「ダメ男小説の金字塔」とありますがはたして…。


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by seta_shijimi | 2016-11-25 20:33 | Comments(0)

スケールが違う

東京は十一月にしてはや初雪とか。
地球温暖化という一方で、こういうこともある。
もっと大きな動きのことらしいんですねえ、温暖化というハナシは。
科学オンチには不思議に感じます。

以前京大の地質のセンセをお連れして仕事先を走っていたら
そのセンセ曰く昔は、このあたりを大きな河がこうざーっとこっちに向かって流れていた、
なとと、見てきたようなことをのたまうので
「いつの話ですか」と尋ねたらうん十万年前のハナシ・・・・。
スケール、モノサシですね、それが全然違うので、
こういうお仕事はうらやましいなあと思ったことがありました。

午後は研修ででかけ、前の大きな芝生の広場を散歩しました。
晩秋の斜光線に色づいた山肌を輝かせる遠くの山をみて、
雑念を払って、うん十万年前のことを想像してみようとしました。
昔はゾウが歩いていたところらしいですが
今はシニアのご夫婦が数組ウォーキングをしているだけ。
あきません。
人間相手の勉強にはもう飽きたので、
生まれ変わったらそんな学問をやってみたいですねえ。



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by seta_shijimi | 2016-11-24 19:57 | Comments(0)

爆読の予感

承前
今日膳所のオウミ堂で求めた本は
・梁瀬一雄訳注『発心集』角川文庫 100円
・小沢信夫編『犯罪百話』昭和編 ちくま文庫 100円
・井伏鱒二『川釣り』岩波文庫 100円 
で合計たったの300円でした。これは値打ちでした。

発心集は鴨長明の集めた仏教説話集、私は『日本霊異記』とかこの手の本が昔から好きです。
こういう説話は道心のない人に説いて、それを起こさせるというものですが、
実際はそこに描かれている不道心者の行為こそがおもしろいのですね。

『犯罪百話』はちくま文庫にいくつかあるアンソロジーの一つ。
『東京百話』天地人三冊はつとに私の愛読するところでしたが、今回はこれ。
ほかに『温泉百話』(東・西)二冊というのもあるようですが未見です。
解説者でアンソロジーを編んだ小沢信夫は好きな作家です。

『川釣り』は釣の名手だった井伏の釣にからむ随筆・短編集。
その冒頭に「釣りの好きな人は案外せっかちで好色だということである」と書いてあります。
「岡釣り」ということでしょうか?

ところで私の本の読み方は、邪道ですが、解説からまず読むことです。
それからおもむろに本文を拝読します。
解説はかならずしも作品を「解説」しているとはかぎりません。
セールストークに終始しているようなものもあり、それだけで作品たりえているものもあります。
複数出ていたら、解説者で選ぶということもあります。

と、いうわけでいずれもこれから読み始めます。
この頃モーレツに読むようになってきましたね。
ヒマだからでしょうか。 「小人閑居して…」。




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by seta_shijimi | 2016-11-23 18:08 | Comments(0)

名残の紅葉

朝方木枯らしが雨戸をならしていました。
名残の紅葉もいよいよ見納めかと思い、
今朝は近場の三井寺へ走りました。

たしかに先の土日曜日あたりがピークだったかもしれませんね。
しかし、舞い散る紅葉のなかを逍遙することができました。
西国観音霊場の観音堂へ向かったら
客殿で大津在住の映像作家中島省三さんの写真展をしていたので入りました。
観音堂はたびたび訪れていますが、客殿に入るのは初めてです。

受付に上品な尼さんが座っておられ、丁寧に出迎えてくださいました。
広いスペースが中島さんの主として空からみた琵琶湖の写真で埋め尽くされていました。
70年代後半、琵琶湖総合開発によって変貌(破壊)されていったことを
新旧の写真を対比することで、静かに、しかし力強く訴えていました。

湖畔から何本も突き出すエリ(琵琶湖独特の漁法、一種の定置網)に迫る湖岸堤に目を見張りました。
失われた文化、暮らし、歴史への哀惜、なし崩しにしていくもの
それに間接的にであれ荷担している私たちに、厳しいまなざしが注がれていました。

今湖周道路を使ったサイクリング(ビワ一)が注目されています。
私は軌道に乗って走る気分になるので好きではありませんが
その湖周道路がエリを切り裂いて造成されていく様を写したカットは、
未来へ伝えるべき写真と思いました。
いいものを拝見しました。
帰り道、膳所のオウミ堂によって文庫本を三冊買い、
また西武によって昼ご飯を求めました。
店内は静かにクリスマスソングが流れていました。

午後、山手の霊園に向かい、父の眠る墓の掃除をしました。
霊園のすぐ脇に名神高速道路のサービスエリアがあり
墓参りのあとときどき寄ることにしています。
各地のナンバーのクルマが並び、観光バスからお国言葉が聞こえてくるのは
なんとなく、旅行気分を味合わせてくれるのです。

コンビニ前のテラスで休んでいた私よりちょっと上ぐらいの夫婦。
旦那のほうが曰く「工藤静香と斎藤由貴ってあの辺ややこしいんだよね…」
私は思わず吹き出しそうになりました。
わかるなあ、この感覚(笑)。
ちょっと笑顔になって、文化ゾーンを周回して帰りました。

*比良は時雨れているようです。
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*今年の紅葉も見納めです
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by seta_shijimi | 2016-11-23 13:07 | Comments(0)

暖かい一日でした。
日曜の夜から読み始めた『禅とオートバイ修理技術』を
今日の帰りの電車のなかで読了しました。

精読とはいえませんが、ともかくも読み通したという感じです。
この本については、多くのサイトやブログで言及されているので
ここでは重ねて紹介しませんが、
私の第一印象は一篇の「アメリカンロードムービー」を観る思いがする。
といえばよいでしようか。

哲学的思考と狂気、父親と息子、そしてオートバイによる旅。
基本的には悲劇であり、終章は読者を宙づりのままにさせてしまうものですが
これは、これで悪くないかもしれません。

たしかに難解ですが、その終わりではなぜか目頭が熱くなるのを止められませんでした。
この二日間かなり集中して読み、私の中にある狂気が触発される感じさえありました。
一方、とらわれていたこころのもやもやが去って行く思いもありました。
こころを激しく揺さぶる、不思議な本ですね。

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by seta_shijimi | 2016-11-22 20:16 | Comments(0)