馬琴の京都

おだやかに晴れています。むろん寒いですが……。
一昨日から読み始めた日本随筆大成、
いよいよ第一巻の山場となる馬琴の「羈旅漫録」に入りました。
寛政12年の江戸から東海道によって京・大坂へのぼり、帰路伊勢によって帰る旅の記録です。
引用されることも多いので、部分的には知っていても、通しで読むとやはり面白いですね。
この夏は豪雨が各地に被害をもたらしましましたが、馬琴の旅もその影響をもろに受けて、
近江水口では川止めによってあやうく命拾いをしています。

馬琴の関心はというか、煩悩具足のオトコの旅先での関心はやはり「女」ということで
各地の妓女について精しく触れています。体験によるものなのでしょう。
一般の女性の風俗への言及も多いです。
旅行記の大半は京・大坂、とくに京都はやはり江戸っ子馬琴にとっても感心することが多かったようです。

よく引用されるところですが
京師の評 と題して

夫皇城の豊饒なる三条通橋上より頭をめぐらして四方をのぞみ見れば、緑山高く聳へて尖らず。
加茂川長く流れて水きよらかなり、人物亦柔和にして、路ゆくもの争論せず。家にあるもの人を罵らず。
上国の風俗事々物々自然に備はる。予江戸に生れて三十六年、今年はじめて、京師に遊で、暫時俗腸をあらひぬ。
京によきもの三ツ。女子、加茂川の水、寺社。あしきもの三ツ。人気の吝嗇、料理、舟便。
たしなきもの五ツ。魚類、物もらひ、よきせんじ茶、よきたばこ、実ある妓女。


とあります。現在の京都は如何成るらん

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by seta_shijimi | 2017-12-20 10:25 | Comments(0)