忖度燈籠

まだまだ好天が続きます。
近所の旧街道の桜もいよいよ満開。街道歩きの方も楽しいでしょう。

さて、郷土調べのデータ見直しを始めると、
予想通り、見落としや発見があります。
これは単なる見落としもあるし、磨滅と思っていた銘が
光線の加減や、「目の慣れ」によって新たに読めるようになるものもあります。
文言はたいてい決まり文句なのですが、地名や人名は勘が働かないときもあります。

今朝はある神社の古手の石燈籠に新たに「石川」の文字が見え
しばらく凝視していると、「主」そして「殿」が見えてきました。
ははーん。膳所藩主の石川主殿頭だなと見当がつきました、
石川氏が膳所藩主だったのは寛永十一年から慶安四年の忠総・憲之2代。
となると17世紀も半ばにさかのぼるので、
これまで調べた中ではずいぶん古くなるわけですが……うーん。
年紀が入っていないので同時期にするかどうか、ちょっと保留。

銘文は残念ながらその後は磨滅していて読めません。
たぶん「御武運長久」などの文字が刻んであったのでしょう。
領主の武運長久などを刻むのは膳所藩領では時折見掛けますが、他ではほとんど見ません。
わたくし、時節柄これを「忖度燈籠」と呼んでいます(笑)。

こう書いたからといって直接いいこともないはずですが
代官なんかが神社に来たときにこれみよがしに建てておくと、
案外心証を良くしてくれるなどの効き目があったのかも知れません。
ま、境内の年貢免除や社領寄附をしてもらっていたりしますから、
その御礼といえるかもしれません。
もちろん宿駅の代表的な神社なので殿様の寄進という可能性もないわけではありませんが……

そんなこんなで、最初の記録の不備が目立ってきたので、
確認調査はカードにして個別撃破でやらざるをえなくなりました。
むむむむむ。



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by seta_shijimi | 2018-03-29 14:35 | Comments(0)